Serenità
<イタリア養生訓>とうのは聞きなれないかもしれない。<養生訓>という言葉は古くさいのを承知で使うことにした。<イタリア養生訓>はイタリア人の生き方を示してる。簡単なものもあればやや複雑なのもあり、また往々にして相反する養生訓が見つかる。今はインターネットで容易に原文が見られる。原文はイタリア語に慣れていれば意味は大体わかる。慣れていなければこれまたインターネットで本の辞典よりも詳しいイタリア語辞典を使えば、少し時間がかかるがこれまた意味は大体わかる。私は暇があり、興味がわくととインターネットでイタリア語の再勉強を兼ねてイタリア養生訓を探して読んでいる。イタリア人の生き方は日本人、あるいは人一般の生き方と似ているところが多いが、イタリア人特有のところもあり参考になる。イタリア語の vita は英語の life と同じく一語で<人生(生きていくこと)と生活(日々の暮らし)を意味し、<人生と生活>についての格言、語録、箴言、教訓が養生訓と言える。適当な日本語はないが、<人生と生活>は大和言葉では<日々の生き方>が近い。大和言葉の<ことわざ>は格言に近く、イタリア語で proverbio、英語で proverb 相当でほぼ同じ意味、使われ方のようだ。 Proverbio は概して短く日常会話で引用されそうだ。ただし引用し過ぎはよくない。個性がなくなるので、できれば使わずに自分なりに表現した方がいい。語録、箴言、教訓に相当するいい大和言葉が見つからない。語録は個人の言い残した聞く、読む価値のある言葉。箴言は aphorism の訳のようで、すべての<ことわざ>が箴言ではない。教訓はイソップ寓話のコメント部みたいなもので、これまた<ことわざ>とは違う。このブログ<イタリア養生訓>で取り上げるのは主に箴言 aphorism だ。したがって<イタリア養生訓>は<イタリア流<生き方>のアフォリズム>相当だ。イタリア養生訓にはいくつかキーワードがる。対象となる vita やvita の目的ともいえる felicita (happiness) は当然ながらよく出て来る。さらに salute (health) も felicità (happiness)
に似たところがあるが、取り立てて頻繁に出てくるというわけではない。日本語の養生訓は元来 salute (health)
健康の維持、長生きの方法を示したものだ。このブログの養生訓は意味がズレ、精神的な方面が主になっている。<イタリア流悔いのない生き方指南>と言えるかもしれない。私が出会ったイタリア養生訓で、出て来る頻度が多いキーワードをあげると、ダントツに多いのは serenità だ。つづいて eleganza。そのあとは出て来る頻度がかなり減り、チェック量が限られており、また計算したわけではないいがおおよそ頻度順に
https://www.frasimania.it/proverbi-italiani
lo stesso (self), da sologentilezza (gentleness, kindness)
umiltà (humility, humbleness, modesty)
coerenza (coherence)
educazione (education)
sorriso (smile)
speranza (hope)
dignità (dignity)
generosità
amicizia (friendship)
famiglia (family)
もちろんほかにもある。出て来る頻度が目立って多い serenità とeleganza については別のブログで書いたことがある。末尾の参考。
イタリア語の養生訓に頻繁に出て来る serenità はけっして英語の serene ではない。英語の serene はさほど使われない。ネット辞書で調べてみると
Reveso Italian - English (Collins)
serenità: peace, tranquillity, serenity と簡単だ。なぜか一番目に serenity ではなく、peace がきている。peace of mind という言い方があり、禅の解説に使われそうだ。serene beauty というのも聞くが、具体的にどういう美しさか。清楚の美とは違うだろう。 清楚の美はあとで検討する予定だが eleganza が近いようだ。
serene の日本語
https://ejje.weblio.jp/content/serene
晴朗な、うららかな、のどかな、澄み渡った、雲ひとつない、穏やかな、静かな、落ち着いた、安らかな、平和な
といろいろある。 基本的に形容詞だ。
Reveso English - Japanese はどういうわけか、乱雑だがもっと同義語が並んでいる。形容詞と名詞がまざっている。整理すると
穏やかな落ち着いた
静穏
せいちょう (清澄か?)
大らか (おおらか)
こころしずか (心静か)
せいろう (晴朗)
清澄
平静な
幽静 (どういう意味か?)
せいおん(清音ではなく静穏だろう)
静かな
静謐(せいひつ)な
のどかな
のどか
日本の養生訓に使えそうな日本語は、それぞれ個人の好みによるところが大きいが、大和言葉では
穏(おだ)やかな
うららかな
のどかな
落ち着いた
最初の二つは天気、天候の形容によく使われる。<うららか>がよくわからないが、昔は<うらら>とも言っていたようで、<うらら>だと耳で聞いて<うららか>な気分になりそうだ。<のどかな>もよくわからないが、<うららか>よりのんびりした感じだ。<のどかな田園風景>という。
これらの前に<心(こころ)>を置いて
心(こころ)穏(おだ)やかにして
心(こころ)うららかにして
心(こころ)のどかにして
心(こころ)落ち着いて
養生なる。
と言えそうだ。 だが英語 serene には静かさ、静けさがあるの否定できない。<静かさ、静けさ>、<心の静かさ、静けさ>は養生の足しになるか。
まわり道をしているので、養生訓としてのイタリア語の serenità を見ることにする。
参考
https://spttyamatokotoba.blogspot.com/2018/06/blog-post.html
spttやまとことばじてん <いさぎよい>
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